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新型コロナウイルスに立ち向かうために

中国武漢から始まった新型コロナウイルス(COVID-19)感染は、現在日本を含め世界中で猛威をふるっています。神戸もすでに蔓延期に入り、いつどこで感染してもおかしくありません。感染の拡大を防ぐことが今求められています。




 2019年12月から始まった新型コロナウイルス(COVID-19)は、中国武漢を中心に感染を広め、イタリア、ヨーロッパ、アメリカに伝播し、都市封鎖をしなければならないほどの未曾有のパンデミック状態となりました。日本も例外ではなく、都市封鎖まではなっていませんが、2020年4月7日に7都府県に緊急事態宣言が出され、小中高校の休校、不要不急の外出の制限、8割の接触の抑制、テレワークの促進、飲食業への休業や自粛の要請、行楽・旅・遊興の自粛要請など感染拡散防止のための様々な措置が取られています。しかし、緊急事態宣言が出されてからも東京、大阪をはじめとする全国に感染は拡大し、すでに日本中で感染者は1万4千人に達しています。神戸を含め兵庫県も緊急事態宣言の対象で、爆発的な増加はありませんが、まだ終息の傾向はみられません。感染源のはっきりしない感染者が増えている状況からは、神戸市はすでに蔓延期に入っていると考えられます。発熱や咳といった症状のない人からでも感染が起こりうるとすれば、濃厚接触者は益々増え続けることになります。これからは誰からも罹りうるとして自分の防御をしなければいけません。マスクをすること、手洗いをきちんとすること、顔や目を触らないことは大切です。更に、3密(密閉、密集、密接)を避けることが最も重要です。換気のない密室は使わない、多人数では集まらない、ソーシャルディスタンスとして2m以上離れるといった原則を守ることが自分を守ることにつながります。緊急事態宣言の間は不要不急の外出は止めましょう。遠出や旅行も控えましょう。日本中で行動を自粛することが、ウイルスの拡散防止に確実に効果があるからです。






 新型コロナウイルス感染は80%の人は無症状か軽症で治ります。20%位が中等症、重症になり、集中治療が必要になることも少なくありません。軽症から急速に悪化する危険性も指摘されています。死亡率自体は0.6%といわれ、インフルエンザの0.1%よりは高いものの、以前のSARSやMERSのようなコロナウイルス感染の死亡率より大分低いようです。しかし、高齢者や持病のある人は死亡率が6〜7%になり、非常に危険なウイルスであることは間違いありません。治療に関しては治療薬としてアビガンやレムデシビルなどの効果が検討されていますが、現段階では手軽に使える薬ではありません。今後、外来でも利用できるような新しい治療法の確立が望まれます。





 検査に関しても現在はPCRが使われています。日本では感染が疑わしい人にだけ検査をしてきましたので、他国に比べ検査数が少なくなっています。PCRは元々遺伝子を扱うため、専門の担当者が必要で、検査に数時間もかかるという欠点があります。検査能力の点からは無制限に検査件数を増やすことは出来ません。勿論、全ての人にPCRをすれば感染の有無は分かるかも知れませんが、時間と労力が膨大になり現実的ではありません。更に陽性で無症状の人をどこに収容するかが問題となります。今は、無症状や軽症の感染者は病院以外のホテルなどに入所させることになりましたが、以前は病院に入院が原則でしたので、病床が不足し中等症、重症の人が入院出来なくなる事態となりました。集中治療の設備は無制限にある訳ではなく、専門の医療従事者にも限度があります。これからも無症状・軽症感染者の入所施設の確保は、集中治療の医療崩壊を防ぐための喫緊の課題と思います。また、PCR検査は100%正確ではないことも知っておかなくてはなりません。PCR検査の感度は良くて70%と言われています。感度70%とは感染者100人いたとして70人しか陽性に出ないということです。残り30人は偽陰性になり、感染していても陰性と判断されてしまいます。PCRの特異度は90%以上なので偽陽性の人は殆どおらず、陽性と出ればほぼ感染しています。しかし、偽陰性が多いということは、PCR陰性でも少しも安心出来ず、他人への感染源となる危険性があります。検体の採り方が不十分だった、まだ発病前だったなど原因はあると思いますが、少なくともPCRを受けなくてはならない人は仮に陰性だったとしても2週間の自宅待機が望ましいということです。外出も控えなければいけません。PCR検査は今の検査能力からいえば、あくまで症状から疑わしい人や感染者の濃厚接触者を重点的に行っていくのが原則と思います。また、今後新しい簡易抗原検査が出来てくるものと思います。そうなれば感染者の発見はより容易になると思いますが、感染のリスクは更に高くなると思います。






 今、医療崩壊の危険が危惧されています。重症患者のベッド数の不足、専門医療従事者の不足、人工呼吸器の不足、個人防護具(PPE)の不足など、本来最も大切な医療が瀬戸際に立たされているからです。こんな中で最近介護施設や病院での集団感染、クラスターの発生が目立ってきています。感染者が出れば施設の機能は停止してしまいます。感染が蔓延化してきたために、今までの感染予防では対応出来なくなってきていると思われます。特に感染症指定医療機関でのクラスターの発生は、普通以上のPPEをしていても感染が起こってしまうという、本当に制御が難しいウイルスだと再認識させられました。感染症指定医療機関は重症患者の最後の砦です。その機能を維持するには、これ以上の患者の増加を止めることが最重要課題です。日常生活の制限で誰もが不自由を感じていますが、今自粛しなければ新型コロナウイルスを抑えることは出来ません。他国の惨状を見聞きするにつけ、その経験を踏まえて戒めとしなければいけません。3密を避ける、不要不急の外出は避けることを守りましょう。








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